白い糸

創作物。詩、SS、nanaで作った声劇台本など。

片想い

「恋人みたいじゃんじゃんね」
そうだなぁと適当に指を動かして草を生やしておく。
携帯のみで繋がっているこの関係は
なんとも言えずきりきりと胸をすり減らしていく気がした。

俺は君のことが好きだけれど、というところだ
言わなくても分かるだろう。この救いようのない気持ち。

この感情は好意から生まれるべき存在なんだ、と言い聞かせる。

「また話そうぞ」
少し低めの声が脳裏にこびりついていた。
気軽に話せる仲。何でも話せる仲。
ゲームも楽しめるし、歌のことについても語れる。

気づけば肌寒くなっていた。

遠距離の関係ってこんな感覚なのだろうか。
女々しくなって
恋愛対象外だから安心していられる安堵感に甘えて
枕に顔をうずめるのだ。

もし、もしだ。
この曖昧な気持ちが答えになって
気持ちが口から漏れてしまったら、
もっと胸が痛くなるんじゃ無いか

そして
電波から現実の存在になってしまったら、
もう戻れない感情になるんじゃないかと
考えてしまうのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

nana声劇用に作った台本です。

だいすきな声の方に読んで頂きました。いい思い出です。