白い糸

日記の代わりに詩や、短い小説を。

嘔吐

君のことが好きだった。
君のことが好きだった。

泣きながら僕は吐いていた
暗闇に不自然についた白い光に
不自然な行為に泣きながら。

「うえっ…うっ…」

咳き込む。
白く浮き出た手首の数年前の切り傷と
もっと前に君に言われたことばが。

「自分を傷つけるのは殺人と同じだから」

多分、もっと君が大人だったら
多分、もっと僕が大人だったら
違ったかもしれない。
でも君も。
悲しそうに、
僕の腕を握ってくれたのは…

君も僕も大人になっていって
まだ僕は君が好きなんだ。
まだ君が好きなんだ。

「手を握ってよう…」

一人のトイレで、僕は泣いた。


 

 

 

 

nana声劇用に作ったものです。